先行申込?先行契約?
2024/02/09
私たちの不動産業界は、現在繁忙期真っ只中です。
4月の新年度に向けてお引越しをする人が多いので、某大手引越業者の営業さんの
話しだと毎年引越し件数のピークが3月中旬~4月初旬とのことです。
確かにお部屋を探されている方はその少し前の2月上旬~3月下旬が多いように感じます。
空室確認を毎日していると昨日まで募集していたお部屋が募集終了になっていることが
多くて本当に困っています。
「まだ、居住中の新着物件なのに。。。」とぼやきが止まりません。
その理由は、なんとなくわかっています。
『先行申込』(せんこうもうしこみ)というものが存在するからです。
『先行申込』とは、募集中はしているのですが、現契約者がまだ居住していたり、
新築の完成前等でお部屋の中が見学できない状況で、申込をすることです。
競争率が高い人気物件を確保したい人や入居時期をもっと後に伸ばしたい人には
非常に有効な手段だと思います。
しかし、物事良いことばかりではありません。
先行申込をする場合に注意していただきたいことがあります。
①見学した後でキャンセルは可能か
②申込みを何番手(何組)まで受け付けているか
この2つは、必ず確認した方が良いと思います。
①は、キャンセルができない場合は『先行契約』(せんこうけいやく)が
必要な場合が多いです。
先行契約とは、お部屋の見学なしで契約することです。
契約後キャンセルを申し出た場合は、通常解約扱いになります。
契約時に支払った仲介手数料や礼金・保証会社の保証委託料・鍵の交換代金等
費用のほとんどが返金されません。
よほど信用のある会社の新築や築浅の物件以外は『先行契約』をしないほうが無難です。
②は、1つの物件に複数の申込が入ると申込の順番に関わらず、オーナーや管理会社に
申込者の職業・年収・年齢・国籍・家族構成等で、自分以外の申込者と比べられて
しまう可能性があります。
同時審査と呼ばれるもので、1番手で申し込んだのにオーナーに断られた場合等は
このケースに該当していることもあると思います。
お引越しシーズンに転勤や就職など必ず引っ越さなければいけないご事情のある方は
『先行申込』をうまく活用してみてください!
長くなりましたが、良いお部屋と巡り会えるよう、お部屋探しをされている皆様の
ご多幸 をお祈り申し上げます。